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モントリオールの研究所でVRを使った統合失調症の治療に成功。今後の展開に期待。

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フィリップ・パイレル研究所で、統合失調症の治療にVRを使う研究が進められています。実際に適用したところ、19人のうち15人に大きな効果がありました。そのうちのブレトン氏の事例を紹介します。

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そもそも統合失調症とは?

ブレトンさん

Wikipediaではこのように書かれています。

思考、知覚、感情、言語、自己の感覚、および行動における他者との歪みによって特徴付けられる症状を持つ精神障害の一つ

ブレトンさんの場合、幻聴と幻覚があり、自分が不安に思っていることを、悪魔が指摘し執拗に攻撃してきます。不安は自分が本当に感じていることであり、そのことを脳内で実際に責められている感覚となるため、幻覚や幻聴にひどく苦しめられ続けることになります。

VRで悪魔を設計する

再現された悪魔

エンジニアは「拷問者」のデザインをしました。ブレトンさんは拷問者のセリフをリスト化し、外見もあわせてVRで拷問者を再現します。研究所のドーマス医師は、そのリストを把握し、実際のセッションに活用することになります。

治療セッションの内容と効果

VRによるセッション

ブレトンさんがVRゴーグルをかけ、仮想的に悪魔と対面します。その横ではドーマス医師が待機し、いつでも助けに入れる環境を整えます。そして悪魔はブレトンさんにこう語りかけてきます。

「お前は良い父親ではない。誰もお前を愛していない」

最初、ブレトンさんはこれに対して対応することができませんでした。しかし、精神科医が近くにいていつでも中止できるように、また、彼が防御反応を構築できるようにアドバイスします。6回目のセッションでブレトンさんは悪魔に対して言い返すことができるようになりました。

「私はいい人間だ」

この悪罵を映し出す治療はうまく機能しました。ブレトンさんはこのように語ります。

「悪魔はとても侵略的だった。私が出かけるたびに悪魔はついてきて、どんどん孤立することになっていた。しかしこの実験によって、私は悪魔と戦えるようになった。幻聴は80〜90%減少した。」

統合失調症の治療に向けて

統合失調症はおよそ100人に1人がかかる発生頻度の高い病気です。一般的には投薬治療で改善がみられますが、ブレトンさんのように効果がない場合もあります。その場合、社会的な生活が送れなくなり、普通に話をすることも困難になります。VRは特に医療分野への応用が期待されています。統合失調症患者の選択肢の一つとして発展していくきっかけとなりそうです。

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