学習障害の中に、ディスグラフィア(書字障害)というものがあります。これは紙に書かれた字を読むことはできますが、「書くことが苦手」という障害です。アメリカで、あるアプリがこの障害を持った子供をサポートしています。しかも簡単なアイデアで。
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セラピスト研修での出来事
小児科のセラピストAmberlynnさんはアイデアを思いついた時のことをこう話します。
そのとき考えました。
「どうすればこの子をサポートできるだろうか」
思いついたことは、
「なぜ問題用紙を写真にしないのか。そして、写真を彼に渡せばいいのに」
「そうすれば、彼は直接、iPadの画面でタイピングができる」
それが、「SnapType」のアイデアとなりました。
その他には何もいらないのです。
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「SnapType」の誕生
夫のBenさんはプログラマーでした。AmberlynnさんのアイデアをBenさんがアプリとして形にします。それを書字障害の子供に使ってもらったところ、とてもうまく勉強をサポートできたのです。Amberlynnさんは「同じような障害を持った他の子供たちの役に立つだろう」と考えます。
夫婦はWorld Domination Summit Foundationから1万ドルの助成金を受け、それに加え自己資金で会社を設立。アプリをブラッシュアップして「SnapType」としてリリースします。アプリは無料で、これまでに150万回ダウンロードされました。
米TechCrunchの「SnapTypeを使うようになって子供たちは変わったか?」という質問に対して、Amberlynnさんはこのように答えています。
わたしは子供たちが、このアプリを使っている姿をみるのも楽しい。その子供たち自身が、自分で問題用紙の写真を撮り、iPadのキーボードを使って問題に答えていく。もう、クラスで自分だけが取り残されることはないし、自分の「長所」に自信が持てるようになるのです。
参考URL:TechCrunch
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