macOSが壊れた場合、インターネットリカバリで起動してmacOSを再インストールすることができます。しかしその「インターネットリカバリが出来ない」場合、ほぼ回復手段がなくなってしまいます。この記事ではリカバリできない状態からmacOSを起動する方法をお伝えします。
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Macのインターネットリカバリができず起動できない
通常、macOSを回復するためには「command+R」で起動してmacOS復元を利用します。もしこの記事を読んでいて、まだmacOS復元を試していない場合は、先に試してください。その方が格段に早くトラブルが解決します。
macOS復元ができない場合(もしくはクリーンインストールしたい場合)は「インターネットリカバリ」を行います。「option+command+R」もしくは「option+command+shift+R」を押しながら電源を入れます。するとインターネットリカバリが始まります。
しかし、読み込みの進捗を表す白いメモリが全く進まない状態になることがあり、その結果「-2101F」というエラーでインターネットリカバリが終わります。
この状態がインターネットリカバリできないという状態です。以下ではここから回復する手段をお伝えしますが、Appleのサポートを受けることも考慮した方が良いでしょう。今後もインターネットリカバリができないとなると、再インストールできない環境のままとなってしまいます。 ちなみにAppleサポートによると
「-2101F」というエラーコードは、インターネットリカバリでDNSに繋がらない場合に表示される
とのことで、つまりIPアドレスが解決できないというエラーのようです。様々な原因が考えられますので本記事では扱いません。
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インターネットリカバリができない場合の対処法
この状況を解決するために考えられる解決策は
- 外付けドライブにmacOSを入れ、その起動ディスクでインストール
- インターネットリカバリを回復する
の2種類です。上の方法はMacがもう一台必要になります。そのため、もう一台Macが無い場合はインターネットリカバリを回復するためAppleサポートを受けるしかありません。
以下ではMacをもう一台使って外付けドライブにmacOSを入れて復元する方法を解説していきます。動画でも解説しているので参考にしてください。
Macの起動ディスクを作成する方法
「外付けドライブ」にmacOSをインストールするため、USBメモリもしくは外付けドライブが必要になります。今回の説明では外付けのSSDドライブを使用しますが、USBメモリやHDDでもほぼ同じ作業となります。外付けドライブをまだ動いている別のMacに差し込んだら「Lauchpad>その他」にあるディスクユーティリティを開きます。
ディスクユーティリティの左上にあるサイドバーボタンの下矢印を押して「全てのデバイスを表示」を選択します。
すると外付けドライブの「物理ドライブ」が見えるようになるので、物理ドライブを選択して「消去」ボタンを押します。ここで以下のように設定します。
名前:MACOS(なんでも構いません)
フォーマット:APSF
方式:GUIDパーティションマップ
注釈:筆者の環境ではたまたま外付けドライブがGUIDパーティションマップであったため「APFS」の論理ボリューム(パーティション)を追加することでSSDのデータを消さなくてもフォーマットできた経緯があります。もし外付けドライブのデータを残したい場合は「GUIDパーティション」であることを確認して「パーティションの追加」を行ってみてください。
外付けドライブのフォーマットが終わったらmacOSのインストールを行います。「macOS アップグレード」で検索して「macOS Catalina にアップグレードする方法」のページを開きます。
ページの中ほどにmacOS Catalinaをダウンロードする項目があるので「こちらのリンク」をクリックします。
「入手」をクリックします。
「ダウンロード」をクリックします。
「続ける」をクリックします。 利用規約に同意します。
「すべてのディスクを表示」をクリックします。
先ほどフォーマットした外付けドライブ(ここではMACOS)を選択して、インストールをクリックします。
「再起動」をクリックします。
ここからCatalinaを外付けドライブにセットアップすることになりますが、今のこの状態で動かないMacに外付けドライブを接続しても起動ができません。このセットアップを動いているMacで完了する必要があります。
macOSのセットアップについては、ユーザー名など適当に設定すれば問題ありません(ただし、起動しないMacのHDDが壊れている場合は後述します)。したがって、SiriやTouch IDの設定も「後で」を選択しておきます。セットアップが完了するとCatalinaが外付けドライブで立ち上がります。
さて、これで外付けドライブで起動するmacOS環境が出来ました。動かなくなっているインターネットリカバリができなくなっているMacにこの外付けドライブを接続して起動することになります。
後述:もし動かないMacのHDDが壊れている場合は、この外付けドライブのままMacを運用することができます。macOSのセットアップでApple IDやSiriなど通常と同じように設定してください。そして動かないMacに外付けドライブを接続したら「option」を押しながら電源ボタンを押すことで外付けドライブから起動できます。Appleとして推奨している方法ではありませんが、とりあえずMacを動かす方法としては有効です。
外付けドライブの起動ディスクからMacを構成する方法
ここからはインターネットリカバリができなくなっているMacを起動する方法です。やることとしては、先ほど外付けドライブにmacOSをインストールしたのと同じように内蔵ドライブにmacOSをインストールすることになります。インターネットリカバリができないMacにmacOSの入っている外付けドライブを接続して「option」を押しながら電源ボタンを押します。
起動ディスクを選択する画面になるので外付けドライブ(ここではMACOS)を選択します。おそらく、Macの内蔵ドライブにはシステムが入っていない状態ですので、外付けドライブしか選択できない画面になっていると思われます。
Catalinaが立ち上がります。
ここまでくれば、とりあえずインターネットリカバリできなかったMacが立ち上がるという環境ができたので安心です。この環境で内蔵ドライブにmacOSをインストールしていきます。まず、内蔵ドライブをフォーマットするために、「launchpad>その他」からディスクユーティリティを開きます。
サイドバーボタンの下矢印を押して「全てのデバイスを表示」を選択します。
Macの内蔵ドライブを選択して「消去」をクリックします。
適当な「名前」をつけて、フォーマットは「AFPS」方式は「GUIDパーティションマップ」を選択し、消去を押します。
「macOS Catalina にアップグレードする方法」のページを開きます。
「こちらのリンク」をクリックします。
「入手」をクリックします。
「ダウンロード」をクリックします。
「続ける」をクリックします。
利用規約に同意します。
「すべてのディスクを表示」をクリックします。
そして内蔵ドライブ(ここではMac)を選択して、インストールをクリックします。
「再起動」をクリックします。
再起動すると、macOSのセットアップが内蔵ドライブで起動します。やることは通常のMacを初期設定する場合と同じです。特に問題なく終了すればmacOS Catalinaが立ち上がり、復旧完了ということになります。
前項で作成した外付けドライブのmacOS環境は残しておいた方が良いでしょう。依然として、このMacではインターネットリカバリができない状態です。外付けドライブで起動できればまた何か問題が生じても対応できます。必要に応じてAppleサポートに連絡を取り、インターネットリカバリができるようにするとより安心してMacを利用できるでしょう。
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